COLUMN コラム

EXIN/AI Foundationとは? 試験の概要、関連資格との比較、主催団体、研修内容などについて解説

エバンジェリスト・フェロー
玉越 元啓

玉越写真

AIファンデーション試験とは

先端テクノロジーの中でも、AI(人工知能)はあらゆる分野での活用が期待されています。
AIはIT業界だけにとどまらず、医療・金融・小売りなど、効率的かつ迅速で正確な答えが求められるすべての業界に広がろうとしているのです。また、AIに関する経験やスキルを持つ人財は、多くの企業から求められており、自社内におけるAIに関する教育の必要性が高まっています。

AIを理解するためには、例えばAIと人間の知能に関する基本的な知識や、AIが人や社会にもたらす効果を学ぶ必要があります。また、AIを利用するメリットや課題、リスクなどに加えて、AIを支える機械学習についての知識も求められるでしょう。こうしたAIに関する知識を有していると認定する資格試験が「EXIN BCS Artificial Intelligence Foundation認定プログラム」です。日本でも、2020年9月からリリースされました。

関連資格との比較

日本で受験できるAI関連の資格はいくつかあります。代表的な資格をピックアップしました。それぞれの特徴を比べていきます。

No 資格名 主催/URL
1 EXIN/AI Foundation EXIN
https://www.exin.com/ja/technologies-software/exin-bcs-artificial-intelligence/exin-bcs-artificial-intelligence-foundation/
2 G検定(ジェネラリスト検定) 一般社団法人日本ディープラーニング協会
https://www.jdla.org/certificate/general/
3 E資格 一般社団法人日本ディープラーニング協会
https://www.jdla.org/certificate/engineer/
4 Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals Microsoft Azure
https://docs.microsoft.com/ja-jp/learn/certifications/azure-ai-fundamentals/
5 Professional Data Engineer Google Cloud
https://cloud.google.com/certification/data-engineer?hl=ja
6 AWS Machine Learning Specialty Amazon Web Service(AWS)
https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-machine-learning-specialty/

1~3は、AIに関する知識を問う資格、4~6は、各クラウドベンダーのサービスを使用してAIを実装する力を問う資格、となります。AIに関する知識や技術を得たい場合については1~3の資格を活用し、既にAIの知識があり、実装するための知識や技術を得たい場合は、環境に合わせた各ベンダーの資格(4~6)を活用するのがよさそうです。
4~6については、実装先の環境に応じて選択することになります。
1~3については、どうでしょうか?一口にAIの知識といっても幅広く、各試験の内容やスケジュール等から、比較してみます。

 

No.1 EXIN/AI Foundation

項目 EXIN/AI Foundation
認定範囲 グローバルに展開
日本の他、アメリカ・イギリス・ドイツ・インドなど
対象者 この資格は、組織のAI、特に科学、工学、知識工学、金融、教育、ITサービスなどの分野で働くことに関心がある(または実装する必要がある)個人に焦点を当てています。
試験の目的 AIの用語と一般原則に関して、知識と理解をテストします。
シラバス 倫理的で持続可能な人間と人工知能
人工知能(AI)の利点の適用-課題とリスク
人工知能(AI)の開始:機械学習-理論と実践
人間と機械の管理、役割、責任
試験のレベル感 AIと周辺知識全般、開発・運用時のポイント、プロジェクト、など
自動車や航空業界に例えた試験のイメージ 自動車の種類、利用される場面、飛行機の役割、世界各国のルール、空港、リスク管理など

グローバルに通用するAIの知識を、利用者・サービスの提供企業(経営者、企画者、プロジェクトマネージャー、開発者、運用者)等の様々な視点から習得するための資格試験となっています。AIに関わることになったとき、幅広い観点を提供してくれます。海外でも通用するのも利点と言えます。

 

No.2 G検定(ジェネラリスト検定)

項目 G検定
認定範囲 日本
対象者 開発経験があり、AIの開発はビギナーのエンジニア向け
試験の目的 ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。
シラバス 人工知能をめぐる動向
機械学習の具体的手法
ディープラーニングの概要
ディープラーニングの手法
試験のレベル感 機械学習のアルゴリズムの解説ができる、調整方法がわかる、統計の計算ができる
自動車や航空業界に例えた試験のイメージ エンジンの種類、内輪差、飛ぶ理論、時差を考慮した到着時間の計算

日本で通用する資格です。ジェネラリスト向けとありますが、上のURLの合格者の声に『大学卒業以上の多変数の微分積分、微分方程式、線形代数が理解できていれば、余裕』とあるとおり、AIの一つの分野であるディープラーニング(深層学習)に特に着目した、エンジニア向けの知識を問う資格のようです。

 

No.3 E資格

項目 E資格
認定範囲 日本
対象者 AIの開発をしているエンジニア向け
試験の目的 ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているかを認定する。
シラバス 応用数学
機械学習
深層学習
開発・運用環境
試験のレベル感 pythonでコードを記述できる、AIアルゴリズム内で使われている数学(代数/確率/統計)の計算ができる、など
自動車や航空業界に例えた試験のイメージ 部品を設計し、製造、整備する
気流、離着率時の負荷などの計算

試験の目的にあるとおり、ディープラーニングを理解し実装できるレベルにあるかを認定する資格になります。PyTorchまたはTensorFlowを利用した実装も問われるため、ディープラーニングのエンジニアとしての実力が問われることになります。また、事前の認定研修を修了していることが、受験資格になっています。

比較のまとめ

AIの中でもディープラーニングを活用して開発するグループのマネージャー層(例えばIT部門の課長やグループリーダーにあたる方)や、ある程度AI・数学の知識がありこれからディープラーニングに関する

開発を行うエンジニアの方は、G検定が良いと思います。プログラミングの経験があり数学(特に、代数)を理解されている方が、E資格をステップアップの目標にされるとよいでしょう。資格の有効範囲は日本国内にとどまりますが、習得した技術はどこでも通用するもののはずです。

AIとはどんなものか知りたい方や、社内にAIを導入する、AIが関係するサービスを利用する、といった企画・営業・バックオフィスなどの方は、一般的な知識や周辺情報を網羅した、AI Foundationを目指すのがおすすめです。海外に通用する資格であることもメリットです。

試験内容・受験方法は?

試験内容は下の表のとおりです。

時間 1時間
問題数 40問、選択肢式
合格に必要な正答率 65%(26問以上の正答)
持ち込み等 不可
言語 日本語、英語、中国語、ポルトガル語、オランダ語

詳細については、公式ページ(https://www.exin.com/ja/technologies-software/exin-bcs-artificial-intelligence/exin-bcs-artificial-intelligence-foundation/)に記載されています。

公式ページの下の方で、詳細情報をダウンロードができます。
まずは公式ページを開き、一番したまでスクロールします。

https://www.exin.com/ja/technologies-software/exin-bcs-artificial-intelligence/exin-bcs-artificial-intelligence-foundation/

詳細・ダウンロードのボタンが表示されているので、ダウンロードをクリックします。

 

すると、「準備ガイド」や「模擬試験」をダウンロードできるリンクが表示されます。

 

準備ガイドでは、試験のシラバスや、出題のバランスなどを確認できます。模擬試験では、問題のレベルや回答の形式を確認できます。回答方法は、4つの選択肢から1つ選ぶ、ものでした。

受験方法は2種類用意されています。

試験監督官付オンライン試験EXIN Anywhere: 自宅でご受験可能です。
DXコンサルティング(認定教育事業者)でのご受験 経験豊富な講師の教育の後に、紙試験でご受験可能です。

仕事や生活スタイルに合わせて選択できるのもよいですね。

試験に合格するには

仕事上でAIにかかわりがある方であれば、紹介されている参考図書と試験のシラバスをもとに独学で合格できるのではないでしょうか。参考図書を揃え、専門用語を調べながら読み進めるのことは、初学者にとって負担になりがちです。時間や負荷を節約するには研修サービスを利用するのがおすすめです。

研修サービスを受講された方のインタビューがEXINのHPに掲載されています。
AIの知識は今後、初心者からマネージャクラスで必須になる~AIファンデーション研修受講者インタビュー~

こちらの研修の詳細については、リンク先にてご確認ください。
AIファンデーション | DXコンサルティング (dx-consul.co.jp)

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